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インプラント治療期間を徹底解説|流れ・通院回数・注意点まとめ

2025年11月14日

インプラント治療は、失った歯を天然歯に近い見た目と機能で取り戻せる治療法として、多くの方に選ばれています。
しかしその一方で、「治療期間はどのくらいかかるの?」「通院は何回必要?」「その間、歯がない状態になるの?」といった不安を感じている方も少なくありません。

実際、インプラント治療は虫歯や入れ歯のようにすぐ終わるものではなく、骨と人工歯根(インプラント体)がしっかり結合するまで時間をかける必要があるため、治療期間は数ヶ月から半年以上に及ぶことがあります。

この記事では、

  • ・インプラント治療の全体の流れと期間の目安
  • ・上顎・下顎、前歯・奥歯による期間の違い
  • ・仮歯対応や治療が延びるケース
  • ・期間を短縮する最新の治療法
  • ・通院回数や注意点、長く維持するためのケア

 

といった内容を、専門知識がなくても分かりやすく解説します。

これからインプラントを検討している方が、治療の全体像を把握し、自分に合った治療計画を立てるための参考になる内容です。

インプラント治療の全体の流れと期間の目安

インプラント治療は、歯を失った部分に人工歯根(インプラント体)を埋め込み、人工歯を装着する治療法です。
見た目や噛む力を天然歯に近づけることができる一方で、治療期間が長いという特徴もあります。

一般的には、初診から最終的な人工歯の装着まで約3〜8ヶ月が目安です。
ただし、口腔内の状態や骨の量、治療方法によって前後する場合があります。
ここでは、インプラント治療の基本的な流れをステップごとに解説します。

STEP1:初診カウンセリング・精密検査(2日〜2週間)

まず行うのは、カウンセリングと口腔内の精密検査です。
歯科医師が現在の歯や歯茎、顎骨の状態を確認し、CT撮影やレントゲン検査を通じてインプラント埋入が可能かを判断します。

検査結果に基づき、患者一人ひとりに合った治療計画を立てます。
この段階で治療の流れや費用、治療期間の目安、リスクについて説明を受け、納得したうえで次のステップへ進みます。

  • ・通院回数の目安:1〜2回
  • ・期間の目安:2日〜2週間程度(検査結果や説明のタイミングにより変動)

STEP2:インプラント埋入手術(1〜2日)

次に、インプラント体(人工歯根)を顎の骨に埋め込む手術を行います。
手術は笑気麻酔や局所麻酔下で行われ、痛みはほとんど感じません。

インプラントの埋入手術には以下の2種類があります。

手術方法 概要 特徴
1回法 インプラント体とアバットメント(支台部)を同時に埋め込む方法 手術が1回で済むため、治療期間が短い
2回法 まずインプラント体のみを埋入し、治癒後にアバットメントを装着する方法 感染リスクが低く、成功率が高い

通常は1時間前後の手術で完了しますが、埋入本数が多い場合や骨再生が必要なケースでは長くなることもあります。
手術後は数日〜1週間ほどで腫れや違和感が落ち着くのが一般的です。

STEP3:治癒・定着期間(3〜6ヶ月程度)

手術後は、インプラント体と骨がしっかり結合(オッセオインテグレーション)するまでの治癒期間が必要です。
この期間に骨とインプラント体が安定して結合することで、長期的に噛む力を支えることができます。

定着期間の長さは、骨の質や治療部位によって異なります。
一般的には下顎で約3ヶ月、上顎で約4〜6ヶ月程度が目安です。

この間は仮歯を装着して、見た目や日常生活への支障を最小限に抑えることも可能です。
また、歯科医院で定期的に経過観察を行い、インプラント体の安定性を確認します。

STEP4:上部構造(人工歯)の装着(1日)

インプラント体が安定したら、人工歯(上部構造)を装着します。
アバットメントという連結部分に人工歯を取り付け、噛み合わせや見た目を最終調整します。

人工歯は、セラミックやジルコニアなどの素材から選ぶことができ、自然な見た目と耐久性を両立させることができます。
装着当日から軽い食事は可能ですが、数日は柔らかい食べ物から慣らすのが安心です。

これで治療は完了となり、その後は定期的なメンテナンスで長く快適な状態を維持していきます。

このように、インプラント治療は段階的に進むため、全体の流れを理解しておくことが成功の鍵です。
治療をスムーズに進めるためには、各ステップで歯科医とのコミュニケーションをしっかり取りましょう。

上顎と下顎で異なる治療期間の違い

インプラント治療の期間は、上顎(うわあご)か下顎(したあご)かによっても大きく変わります。
同じ治療内容であっても、骨の質や厚みの違いが治癒スピードに影響するためです。

一般的に、下顎よりも上顎のほうが治療期間が長くなる傾向があります。

上顎のインプラントは治癒に時間がかかる理由

上顎の骨は、下顎に比べて骨の密度が低く、やわらかい構造をしています。
そのため、埋め込んだインプラント体が骨と結合(オッセオインテグレーション)するまでに時間がかかります。

また、上顎には上顎洞(じょうがくどう)と呼ばれる空洞があり、骨の高さが十分でない場合があります。
そのようなケースでは、「ソケットリフト」や「サイナスリフト」といった骨再生手術(骨造成術)が必要になることもあり、その分治療期間が延びます。

上顎インプラントの治癒期間は、一般的に4〜6ヶ月程度が目安です。
骨造成を行う場合は、さらに3〜6ヶ月の追加期間が必要になることもあります。

下顎のインプラントは治癒が比較的早い

一方で、下顎の骨は密度が高く、硬くてしっかりしているため、インプラント体が早く安定します。
このため、オッセオインテグレーションの期間も短く、約2〜3ヶ月で定着するケースが多いです。

さらに、下顎は上顎に比べて上顎洞などの解剖学的な制約が少ないため、骨造成が不要なケースも多く、スムーズに治療が進みます。
その結果、トータルの治療期間も短くなる傾向があります。

上顎と下顎の治療期間の比較表

部位 骨の特徴 治癒・定着期間の目安 骨造成が必要なケース トータル期間の目安
上顎 骨がやわらかく密度が低い 約4〜6ヶ月 多い(上顎洞の影響あり) 約6〜10ヶ月
下顎 骨が硬く密度が高い 約2〜3ヶ月 少ない 約3〜6ヶ月

どちらの場合も大切なのは「骨の状態の把握」

上顎・下顎のどちらにインプラントを埋入する場合も、最も重要なのは「骨の状態を正確に把握すること」です。

そのため、CT撮影などを通じて骨の厚み・密度をしっかり確認し、適切な治療計画を立てることが成功の鍵になります。

インプラント治療の期間は一律ではなく、患者さん一人ひとりの骨質・全身状態・生活習慣によっても異なります。
不安な点は、治療前にしっかりと歯科医へ相談しましょう。

前歯と奥歯のインプラント:治療期間はどう変わる?

インプラント治療では、前歯(審美部位)か奥歯(臼歯部位)かによっても治療期間や工程に違いが生じます。
どちらも基本的な流れは同じですが、見た目・噛む力・骨の厚みといった条件が異なるため、必要な治療期間や手術の工夫も変わってきます。

前歯のインプラントは「見た目重視」で慎重に進める

前歯は口を開けたときに最も目立つ部分です。
そのため、自然な見た目(審美性)と歯ぐきの形の再現が非常に重要になります。

骨や歯茎の厚みが不足している場合には、骨造成や歯肉移植などの追加処置を行うこともあり、この工程が入ることで治療期間が数ヶ月延びるケースもあります。

また、前歯部分は噛む力が強くかかる場所ではないため、仮歯を装着して歯茎の形を整える期間を設けることがあります。
この調整期間を含めると、全体で約5〜8ヶ月が目安となります。

項目 前歯インプラントの特徴
目的 審美性・自然な歯茎ラインの再現
主な課題 骨の厚み・歯茎の形を整える必要あり
追加処置 骨造成、歯肉移植、仮歯による調整
治療期間の目安 約5〜8ヶ月

奥歯のインプラントは「噛む力重視」で安定性を確保

奥歯(臼歯部)は、強い咀嚼力がかかる部分です。
そのため、前歯よりもインプラント体の安定性と強度が重視されます。

奥歯は見た目よりも機能性を優先するため、審美的な調整は少なく済みますが、噛む力を支えるために複数本のインプラントを埋入するケースも多いです。

骨がしっかりしている下顎の奥歯なら3〜5ヶ月程度で完了することもありますが、上顎の奥歯は上顎洞の影響で骨造成が必要になる場合があり、その場合は6〜9ヶ月ほどかかることもあります。

項目 奥歯インプラントの特徴
目的 咀嚼力・耐久性の確保
主な課題 強い力に耐える骨の確保が必要
追加処置 骨造成(サイナスリフト等)が発生する場合あり
治療期間の目安 約3〜9ヶ月(上顎は長め)

部位ごとの違いを理解して治療計画を立てよう

前歯・奥歯ともに、治療の最終目標は「しっかり噛めて長持ちすること」ですが、重視すべきポイントが異なるため、治療方針や期間も変わってきます。

  • ・前歯:見た目と歯茎ラインの自然さを重視→慎重に進めるため期間がやや長い
  • ・奥歯:噛む力に耐える強度を重視→骨の状態により期間が変動する

 

自分の治療部位がどちらに当たるか、どの程度の期間を想定すべきかを理解しておくことで、
治療スケジュールを立てやすくなり、不安も軽減できます。

治療期間中の歯がない期間と仮歯対応

インプラント治療を検討している多くの方が不安に感じるのが、
治療中、歯がない状態で過ごす期間はあるのか?」という点です。

結論から言うと、ほとんどの場合、歯がないまま生活する期間はありません。
見た目や会話、食事に支障が出ないよう、治療の進行に合わせて仮歯(テンポラリー)を装着する対応が取られます。

歯がない期間が発生するタイミングとは?

歯がない状態になる可能性があるのは、主に次の2つのタイミングです。

  1. 抜歯からインプラント埋入手術までの間
  2. インプラント埋入手術後、骨と結合する治癒期間中

それぞれの期間の対応方法を見てみましょう。

抜歯から手術までの期間:治癒を待つ間も仮歯でカバー

歯を抜いた直後は、歯茎や骨の回復を待つ「抜歯後治癒期間」を設けることがあります。
この間(約1〜3ヶ月)は、抜いた部分に仮歯や部分入れ歯を装着して見た目を整えます。

特に前歯の場合は審美的な影響が大きいため、即日で仮歯を装着するケースも少なくありません。
歯科医院によっては、抜歯と同時にインプラントを埋入する「抜歯即時埋入」を行い、
歯がない期間を極力短縮する方法も採用されています。

手術後の治癒期間中:仮歯で見た目と咀嚼機能を補う

インプラント埋入手術の後は、インプラント体と骨が結合するまでの3〜6ヶ月程度の治癒期間があります。
この間も、通常は仮歯や仮義歯を装着して生活することが可能です。

ただし、インプラント体が骨としっかり結合するまでは、
強い力をかけないように注意する必要があります。
そのため、仮歯では「見た目重視・噛む力控えめ」に調整されるのが一般的です。

状況 対応方法 食事のポイント
抜歯直後 仮歯・部分入れ歯を装着 柔らかい食事中心にする
手術直後〜治癒期間中 仮歯・仮義歯を装着 強い咀嚼を避ける、仮歯に過度な力をかけない
上部構造装着後 最終的な人工歯を装着 通常の食事が可能

 

仮歯対応は「見た目」だけでなく「歯茎の形」を整える役割も

仮歯には単なる見た目の補完だけでなく、歯茎や周囲の形を整える役割もあります。
特に前歯のインプラントでは、仮歯を一定期間使いながら歯茎ラインを自然に整形し、最終的な人工歯をより美しく仕上げることができます。

また、仮歯を使用することで、噛み合わせや発音の違和感を事前に確認・調整できるというメリットもあります。

歯がない期間を作らないためにできること

歯がない期間をできるだけ作らないためには、事前の治療計画とタイミングの調整が重要です。

  • ・抜歯即時埋入法の可否を歯科医に相談する
  • ・治療中の仮歯や仮義歯の装着方法を確認しておく
  • ・美観を重視する場合は、前歯部に特化した仮歯プランを選ぶ

 

こうした事前確認をしておくことで、治療期間中も見た目や日常生活のストレスを最小限に抑えられます。

治療期間が延びる主なケース

インプラント治療は、一般的に3〜8ヶ月程度が目安ですが、すべての人がその期間で完了するわけではありません。

顎の骨や歯ぐきの状態、治療方法、体の回復力などによって、治療期間が長引くことがあります。
ここでは、特に治療が長期化しやすい代表的なケースを紹介します。

骨不足や骨の再生手術が必要な場合

インプラント治療を行うには、顎の骨に十分な厚みと高さが必要です。
しかし、歯を失ってから時間が経っている場合や、歯周病などの影響で骨が痩せてしまっている場合、
インプラントを支える骨量が不足していることがあります。

そのようなケースでは、インプラントを安全に固定するために、骨再生手術(骨造成術)を併用することが多く、これが治療期間を延ばす要因となります。

代表的な骨再生手術には以下のような方法があります。

手術名 概要 追加期間の目安
GBR法(骨再生誘導法) 骨補填材と特殊な膜を使い、骨の再生を促す 約3〜6ヶ月
サイナスリフト 上顎洞を持ち上げて骨を増やす(上顎の奥歯で行うことが多い) 約6〜9ヶ月
ソケットリフト 上顎洞の底部を部分的に押し上げて骨を補う 約3〜6ヶ月

これらの処置を行った場合、骨が安定して再生するまで待つ期間が必要になるため、トータルの治療期間は1年近くに及ぶこともあります。

また、骨造成は手術の精度が治療結果を左右するため、経験豊富な歯科医のもとで行うことが重要です。

抜歯後の治癒を待たなければならない場合

インプラントを埋入する前に抜歯が必要なケースもあります。
しかし、抜歯直後は骨や歯ぐきがダメージを受けており、そのままではインプラントを安定して埋め込むことができません。

そのため、多くの医院では抜歯後に治癒期間(抜歯窩の回復期間)を設けます。
この治癒期間は、炎症の状態や骨の再生スピードによって異なりますが、おおよそ1〜3ヶ月程度が目安です。

ただし、近年では「抜歯即時埋入法」という、抜歯と同時にインプラントを埋入する治療法も選択できるようになっています。
この方法が適用できれば、治療期間を大幅に短縮することが可能です。

治療方法 特徴 治療期間の違い
抜歯後に治癒を待ってから埋入 安全性が高いが期間が長くなる 約1〜3ヶ月延長
抜歯即時埋入 抜歯と同日に埋入可能。適応条件あり 短縮可能(即日〜数週間)

ただし、感染や炎症がある場合は即時埋入ができないため、口腔内の状態を慎重に確認したうえで判断されます。

治療期間が延びる要因は、どれも「安全性と成功率を高めるための工程」です。
焦らずに一つひとつのステップを確実に進めることで、長期的に安定したインプラントを手に入れることができます。

治療期間を短縮する方法:抜歯即時埋入や即時負荷など

インプラント治療は、一般的に数ヶ月〜半年以上かかる長期治療ですが、最新の治療技術や手法を用いることで、期間を短縮することも可能です。

ただし、すべての患者に適用できるわけではなく、骨の状態や感染リスクなどを慎重に見極める必要があります。
ここでは、代表的な「治療期間を短縮する方法」を紹介します。

抜歯即時埋入法:抜歯と同日にインプラントを埋入

通常は、抜歯後に骨や歯ぐきが治癒するのを待ってからインプラントを埋入しますが、抜歯即時埋入法では、抜歯と同じ日にインプラントを埋め込むことができます。

この方法のメリットは、治癒期間を待つ必要がないため全体の治療期間を短縮できること。
さらに、抜歯直後の骨を活用できるため、骨の吸収を抑える効果もあります。

特徴 内容
手術のタイミング 抜歯と同日に埋入
メリット 治療期間の短縮、骨吸収の抑制
適応条件 炎症がない・骨量が十分・感染リスクが低い
注意点 骨の状態が悪い場合や歯周病があると適用できない

注意点として、感染や骨の損傷がある場合は適用外となるため、歯科医がCT検査などで慎重に判断を行います。

即時負荷インプラント:手術直後に仮歯を装着

もう一つの短縮方法が、即時負荷インプラントです。
これは、インプラント埋入手術の当日または数日以内に仮歯を装着する治療法です。

従来では、インプラント体と骨の結合(オッセオインテグレーション)を待つため、3〜6ヶ月ほど歯が入らない期間が生じていました。
しかし、即時負荷インプラントでは手術直後から仮歯を装着できるため、見た目や会話のストレスを感じにくく、社会生活への復帰もスムーズです。

特徴 内容
仮歯の装着タイミング 手術当日〜数日以内
メリット 歯がない期間をなくせる、審美性を早期に回復
適応条件 骨密度が高く、安定した固定が得られる場合
注意点 骨が弱い場合や複数本の同時治療では不向き

なお、前歯など見た目が重要な部位では特に有効ですが、奥歯など噛む力が強くかかる場所では慎重に検討されます。

骨の質や全身状態が良好であることが前提

抜歯即時埋入や即時負荷インプラントは、治療期間を短縮できる魅力的な方法ですが、すべての患者に適用できるわけではありません。

  • ・骨量・骨密度が十分にあること
  • ・炎症や感染がないこと
  • ・噛み合わせに問題がないこと
  • ・糖尿病や喫煙など、治癒を遅らせる要因がないこと

 

これらの条件を満たして初めて、安全に短期治療が可能になります。

治療期間を短くするためのポイント

インプラントの手法以外にも、次のような工夫で治療をスムーズに進められます。

  • ・定期通院を欠かさず、スケジュールを守る
  • ・手術後のセルフケア(口腔清掃・禁煙・食事管理)を徹底する
  • ・炎症や腫れを防ぐため、歯科医の指示を守る
  • ・骨や歯ぐきの状態を事前に整えておく(歯周病治療など)

 

こうした基本を守ることで、治療期間を短く、かつ確実に進めることが可能になります。

早く治療を終えたい場合は、歯科医院で
「抜歯即時埋入や即時負荷が可能か」を相談してみましょう。
ただし、短期治療=早いだけでなく、安全性と長期安定が両立しているかが最も重要です。

通院回数と治療中の注意点

インプラント治療は、一般的な虫歯治療やクリーニングとは異なり、複数回の通院と長期的な治療スケジュールが必要になります。
ただし、段階ごとの流れを理解しておけば、「どのくらい通うのか」「どんなことに注意すべきか」を把握でき、安心して治療に臨めます。

インプラント治療の通院回数の目安

インプラント治療に必要な通院回数は、ケースによって異なりますが、一般的には5〜10回程度が目安です。
以下の表に、主なステップごとの通院内容をまとめました。

ステップ 内容 通院回数の目安
初診・検査 カウンセリング・CT撮影・治療計画の説明 1〜2回
手術前準備 クリーニング・歯周病治療・仮歯作成など 1〜2回
インプラント埋入手術 インプラント体を埋入(1回または2回法) 1回
経過観察 治癒期間中のチェック(3〜6ヶ月の間に数回) 2〜3回
上部構造(人工歯)装着 アバットメントと人工歯の取り付け 1〜2回
メンテナンス 治療後の定期検診・クリーニング 継続的に3〜6ヶ月ごと

このように、最初から最後まで通院の総回数はおよそ7〜10回前後となります。
ただし、骨造成や追加手術が必要な場合は、さらに数回の通院が加わります。

通院ペースをスムーズに進めるポイント

通院のスケジュールをスムーズに進めるためには、歯科医院との連携と自己管理が非常に大切です。
特に以下の点を意識しておくと、治療の遅れを防ぐことができます。

  • ・予約日を厳守する(キャンセルが続くと治療期間が延びる)
  • ・体調管理を徹底する(発熱・風邪で手術が延期になることも)
  • ・服薬中の薬を事前に申告する(抗凝固剤などは注意が必要)
  • ・手術前後の食事・飲酒・喫煙の制限を守る

歯科医師からの指示をきちんと守ることが、結果的に治療を短期間で安全に進める近道となります。

治療中に注意すべきポイント

インプラント治療期間中は、インプラント体の安定を妨げないようにすることが重要です。
特に手術直後の時期は、骨とインプラントが結合する大切な期間のため、生活習慣において次の点に注意しましょう。

食生活の注意

  • 手術直後は柔らかい食事を中心にし、刺激物やアルコールは避ける
  • 仮歯を使用している場合は、片側だけで噛む癖をつけない
  • 熱いもの・硬いものを避け、インプラント部位に負担をかけない

口腔ケアの注意

  • 術後1週間ほどは強いうがいやブラッシングを避ける
  • 傷口が落ち着いたら、歯間ブラシやフロスで丁寧に清掃
  • 歯科医の指示に従って、抗菌性洗口液などを活用

日常生活の注意

  • 手術当日は入浴や激しい運動を控える
  • 喫煙は治癒を遅らせ、成功率を下げるため厳禁
  • 違和感や痛み、腫れが長く続く場合は自己判断せずすぐに相談

通院とケアの両立が、治療成功のカギ

インプラント治療は、「歯科医の技術×患者の協力」によって成り立ちます。
適切な通院ペースを保ち、治療中のセルフケアを怠らないことで、インプラントの定着率や長期的な安定性が大きく向上します。

少しでも不安や疑問がある場合は、我慢せず早めに相談し、一つひとつのステップを確実に進めていきましょう。

インプラントを長く維持するためのメンテナンスとケア

インプラントは、天然の歯とほぼ同じ感覚で噛むことができる人工歯根ですが、治療が完了した後も定期的なメンテナンスと日常のケアが欠かせません。

適切なケアを怠ると、インプラント周囲炎(歯周病のような炎症)を起こし、せっかく埋め込んだインプラントが抜け落ちるリスクもあります。
ここでは、インプラントを長く快適に使い続けるためのポイントを詳しく解説します。

定期メンテナンスの重要性

インプラントは人工物であるため虫歯にはなりませんが、歯茎や周囲の組織は天然のままなので、清掃不足が続くと細菌感染を起こすことがあります。

そのため、治療後は歯科医院での定期的なメンテナンスが必要不可欠です。
一般的な通院頻度は次のとおりです。

期間 メンテナンス頻度 内容
治療完了後〜半年 1〜2ヶ月に1回 インプラント部位の状態確認、噛み合わせ調整
半年〜1年以降 3〜6ヶ月に1回 プロによるクリーニング、歯周ポケット検査
長期メンテナンス期 年2〜3回 咬合(こうごう)・骨の状態を定期チェック

歯科医院では、インプラント専用の器具を用いて歯垢・歯石を除去し、噛み合わせやアバットメントのゆるみなども細かくチェックします。

この定期メンテナンスを続けることで、10年以上の長期維持も十分に可能です。

自宅でのセルフケアのポイント

インプラントを長持ちさせるには、自宅での毎日のケア習慣が最も重要です。
天然歯よりも汚れがつきやすい傾向があるため、以下のような方法で丁寧にケアを行いましょう。

1.正しいブラッシング

  • ・歯とインプラントの境目を中心に、やさしく小刻みに磨く
  • ・傷つけないよう、柔らかめの歯ブラシを使用
  • ・専用のインプラントブラシを併用すると効果的

2.歯間ケアの徹底

  • 歯間ブラシやデンタルフロスを使い、歯と歯の隙間の汚れを除去
  • ・歯間ブラシは金属ワイヤーが当たらないよう、ナイロンタイプを選ぶと安全

3.洗口液の活用

  • ・抗菌作用のあるマウスウォッシュで仕上げうがいを行う
  • ・炎症がある場合は、歯科医推奨の薬用洗口液を使用

 

これらを毎日実践することで、インプラント周囲炎の予防効果が高まります。

注意したい生活習慣とリスク要因

インプラントは非常に丈夫ですが、生活習慣によっては寿命を縮める原因にもなります。
特に以下のような習慣には注意が必要です。

  • 喫煙:血流が悪化し、インプラントと骨の結合が弱まりやすくなる
  • 歯ぎしり・食いしばり:インプラントに過剰な負担がかかり、緩みや破損の原因に
  • 不規則な生活やストレス:免疫低下により、炎症や感染のリスクが高まる

 

歯ぎしりの癖がある方には、夜間に装着するマウスピース(ナイトガード)が有効です。
また、喫煙者はインプラントの成功率が下がるため、治療前後の禁煙を強くおすすめします。

定期ケアの積み重ねが「10年後の結果」を左右する

インプラントは、手術後よりも「その後の管理」で寿命が決まる治療です。
毎日のセルフケアと定期メンテナンスを継続することで、10年、20年と長期にわたって健康な状態を保てます。

もし痛みやぐらつき、歯茎の腫れなど違和感を感じたら、早めに歯科医院でチェックを受けることが何より大切です。

きちんとケアを続けることで、インプラントはあなたの「第二の永久歯」として、長く快適な口元を支え続けてくれます。

まとめ

インプラント治療は、見た目の自然さと噛む力を取り戻せる優れた治療法ですが、
完了までには一定の期間とステップが必要です。

一般的には、初診から人工歯の装着まで3〜8ヶ月程度が目安となります。
ただし、骨の状態や治療方法、上顎・下顎、前歯・奥歯といった部位によっても期間は前後します。

インプラント治療の期間まとめ

ステップ 主な内容 期間の目安
初診・検査 カウンセリング・CT撮影・治療計画の作成 約2日〜2週間
埋入手術 インプラント体を顎骨に埋め込む 1〜2日
治癒・定着期間 骨とインプラント体が結合(オッセオインテグレーション) 約3〜6ヶ月
人工歯の装着 アバットメントと上部構造(人工歯)の取り付け 1日

骨造成や抜歯後の治癒が必要な場合は、さらに数ヶ月の追加期間が必要になることもあります。
逆に、抜歯即時埋入や即時負荷といった最新技術を活用すれば、治療期間を短縮することも可能です。

治療中・治療後に大切なポイント

  • ・通院回数の目安は5〜10回ほど。各ステップで定期的にチェックを受けることが重要。
  • ・治療中は仮歯で対応できるため、歯がない期間はほとんどない。
  • ・骨造成や感染リスクがある場合は、慎重に進めることが成功のカギ。
  • ・治療後のメンテナンスとセルフケアが寿命を左右する。
    毎日のブラッシングと歯科医院での定期検診を継続することで、10年以上の長期維持が可能です。

 

インプラントは「治療して終わり」ではなく、その後のケアと管理によって寿命が大きく変わる治療法です。

治療を検討している方は、自分の口腔内の状態や生活スタイルに合わせて、信頼できる歯科医と綿密な治療計画を立てることが何より大切です。

正しい知識と適切なメンテナンスを心がけることで、あなたのインプラントは、長く快適な「第二の永久歯」として日常生活を支えてくれるでしょう。

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