お口の中には舌があります。この舌なんですが、正しい位置はどこか?わかりますでしょうか。舌の正しい位置は上顎についている状態です。笑?と思われる方も結構いるかもしれません。実は下に降りて下顎のほうにいるんじゃないか、と思っている人もいますよね。実際問題、その間違った下顎のほうにいる状態の人もいっぱいいるのです。その下のほうにいるような状態のことを低位舌といいます。
さて正しい舌の位置にあるとどのようなことが良いことなのかを少し話したいと思います。
1.上顎を大きくし、きれいなカーブにする。先ほど舌は上顎についていると言いました、上顎の骨の形が綺麗な円の状態になっているのか、歪んだ状態になっているのか、これは舌が上に上手くきれいについていると上顎のカーブが綺麗な球状になっていき歯がきれいに並びます。このような状況になるために、もし子供の場合、ついていなければいつもそこにつけておきなさいと言うことを指導しています。
2.不正咬合を治す。舌が間違った位置にあり多くの場合は下顎にあり、歯と歯の間に挟まっていたり、特に奥歯に挟まれている場合が多いですが、このような場合は噛み合わせが凸凹になっていきます。奥歯も内側に倒れたりしている人が結構多いです。実は自分の歯が凸凹しているのは舌のおかしな位置にあるからだと言うことをぜひとも知っていて欲しいです
3.気道の広さを確保する。気道と言う言葉をどこかで聞いたことがあるのではないかと思います。首の中にある酸素の通り道ですね。この気道が狭くて夜寝るときに呼吸が止まってしまう人がいます。このような病気を睡眠時無呼吸症候群と言っています。この睡眠時無呼吸症候群は大変危険な病気であり、寝ているときに呼吸が何度も長く止まるとやがては死に至ることもあるのです。子供の頃から気道が狭ければこの病気になる確率はとても高いです。また近年の小児科の研究では子供の頃から無呼吸症が始まっているのではないかと言うことが疑われており、子供が睡眠時にどのような状態になっているか、どのような睡眠の質でしっかり眠れているのか、あるいは眠れていないのか、このような研究がだいぶ進んでいます。そして今、警笛が鳴らされていることとしては子供の睡眠の質をしっかり確保しないと脳が成長しない、また大人になったときに無呼吸症になりやすく危険である、と言うことです
さら舌が下に落ちていると言う状況についてもう少し説明していきたいと思います。多くの場合実は下顎のほうにいて間違った位置にいる人が多いです。
- 1.口がぽかんと開いている
- 2.舌を上顎の裏側に付けようとするとうまくつかない、そのようなことをした場合、舌が震えてくる
- 3.舌に歯の跡がついている
- 4.舌小帯が短い。舌小帯とは舌の裏側の付け根のところが下顎のほうにくっついているのですがそこのところがとても強くくっついているような状態の人のことです
あなたはどうでしょうか、多分多くの人が自分の舌に問題があるのかなどとあまり考えたことがないのではないかと思います。特に子供の舌に関しては気にしていないのかなと言う気がします。一方で大人の場合、高齢者になると舌にできものができて舌癌になるのではないかと心配している人が多いですが。
では最後にもう一度舌について話をまとめますが、舌は上顎についていて、舌全体がビタっと上顎についていると思ってください、そしてこの舌の位置は歯並びと重要な関係性があると言うことを知ってください。そして私たちは子供によく授業の1時間目2時間目3時間目と毎回舌がちゃんと上についているか自分で確認するんだよと言うことを指導しています。それぐらい重要です。