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抜歯とインプラント

2024年7月7日

先日インプラントをある患者様に行いました。
この方は右の下の奥歯に2本のインプラントを入れて、3本分のブリッジで仕上げる予定の治療計画でした。ただちょっと変わった点が1つありまして、それはこのインプラントを入れる場所にグラグラの歯が残っているまま、インプラントの治療を当日に迎えたのです。
どういうことか、本来であればまずグラグラの歯を抜きます。そして、グラグラの歯を抜いた後の歯茎が2ヶ月ほど経てば、だんだんと平らになってきて治ってきます。治ってきてからインプラントの治療が進んでいくわけです。
ですが、この患者様はこのぐらぐらの歯でも抜くと寂しいので、インプラントの当日に抜いて、その日にインプラントを進めることはできないかと言うことで相談があったのでした。
このような方法を抜歯即時といいます。何らかの事情があって、インプラントをやる当日に歯を抜き、そして抜いたところを可及的にその場できれいに仕上げ、かつその場所にインプラントを入れ、そこの穴部分の処理をして糸で縫って仕上げると言うやや複雑な方法です。このような治療法は前歯などではよく行われる方法です。前歯の場合は歯がないととても恥ずかしいとか、いろいろな状況が起こりやすいのでそうなるわけです。
しかし基本的な考え方としては、まず一旦歯を抜き歯茎を治す。歯茎を治してからインプラントをやると言う順番が妥当なのです。基本的なやり方の方が間違いがないからです。ですが、どうしても人間事情がありまして、いろんな気持ちがあるわけです。
この患者様の場合、明らかに先に抜いてもいい位、ぐらぐらで、かつやや奥なので、さほど目立つわけでもないので、先に抜いてしまってから基本的なやり方でやってもいいのかなと思いました。しかし、インプラントをやる相談の段階でどうしてもギリギリまで残して欲しい。自分でもこの歯が役に立ってるとはとても思えないが、それでもその抜歯即時の方法でできるならその方法を選択させてほしいと言う相談があったのです。
このような治療計画を立てる場合には、事前にCTや3D写真などの特殊の検査をしっかり行い本当にその方法がうまくいくのかを検討することになります。抜いた直後にどのような形の骨になるのか、インプラントと合うのか、そしてその凸凹が残っている状態で、インプラントを入れて、その凸凹をインプラントのオペをする。当日に凸凹の処理ができるか、骨がたくさん減ってしまうような事はないか、歯茎が安定するかなど様々なことを考慮していきます。あるいは痛みが強く出たりしないか腫れたりしないか感染が起きないか。
この方法、抜歯即時はすべての患者さんにできるわけではありませんですので、必要な時だけ行う。あるいは抜歯即時をした方が治りが早く時間のロスも少ない、骨の吸収も少ない、と言うような場合が5%位の症例にはあるので、そのような場合はそれをこちらから提案していることもあります。
このインプラント手術、特に問題なく終わりました。抜歯した直後にインプラントを入れたのですが、インプラントの埋め込んだ安定感もがっちりとしていって安心できる状況でした。今後最終的に歯が入るのはまだ3ヶ月ほど先になるかと思いますが、私自身、かぶせものが入って、自然な噛み合わせの歯になることが今から待ち遠しいです。
インプラントの治療と言うのは、長い時間の中で自分の歯を悪くしてしまい、歯を抜かざるをを得なくなったという歴史あっての話です。その人なりの歴史の中での気持ちというものがあるので、単に技術だけの問題でもなく、その気持ちの流れを考えてやっていくということがとても素晴らしい医療だと思っています。

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