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矯正治療を受けている最中の虫歯治療について

2024年10月20日

先日かなり久しぶりに来院された患者様がいました。この患者様は子供の頃当院に通っていたのですが、大人になって久しぶりに来院されました。今回の状況としましては、本人曰く、ある矯正専門の歯科医院で、矯正の治療を受けようと思い診断相談を受けた、その際に左下の奥に黒い点があるので、これは治療した方が良いと言うことを指摘された。そしてその結果を受けてある一般歯科医院に行ったところ、その医院では特に虫歯は無いので、治療はしなくて良いと言われた。そしてどうしたらいいか困ってしまい、当院を訪れたということでした。

お口の中を見ると、左の下の方には確かに若干茶色っぽいところがあり、治療しても良いかな。あるいは経過を見ながらいつか治療しても良いかなと言う程度のところがありました。虫歯と言うものは単に今すぐ治療したほうが良い、もしくは予防しながら経過を見たほうが良いと、実はいろいろ状況があるのです。これがもし6歳の子供であれば、大抵の場合はすぐ治療したほうが良い場合が多いですし、逆に6歳の子供でも予防の薬などを塗りながら生えかわり等を見ながら経過を見た方が良い場合もあります。また逆に80代の方であれば積極的に治療には介入せず、凹んでいるとこだけを薬の入ったセメントなどで、埋めて経過を見たほうが良い場合もあります。20歳位の人であれば通常に削って、詰め物やかぶせものをした方が良い場合が多いです。

はい、ではどうでしょうか?このように年齢やお口の中の状況、はえ変わりの状態、歯並び、噛み合わせなど様々な要因が関係して、治療方針と言うのは一言で片付けられるものでもないわけです。またこのような状況をネットで調べたから、自分に最も適した方法が何かがわかるかと言うとなかなかわかりづらいと言うこともいえます。

今回の場合は私の個人的な意見としては矯正をするのであれば、矯正する前にまず治療をして、そしてその後に矯正を始める、なおかつ矯正が終了した後に、もう一度その治療をいじるべきかを考える、と言うことになると思っています。すなわち今から歯を動かすのに1年や2年ほどの期間がかかるので、途中で悪くなる可能性があるので、まずは一旦治療に介入するわけですが、歯を動かしていくので、最終的に歯並び噛み合わせを作った時に、もう一度その形を多少は微調整しないと再現できない可能性があると言うことなのです。

そして、今回この患者様に説明したこととしては、もしその矯正専門医の医院で歯科治療をしてくれないと言うことであれば、他院のどこかでその歯を治療したほうが良いとは思いますが、どのような治療をしてほしいのかということ、歯の場所など、またはどのような矯正治療計画なのかなど方針をある程度は共有しないと、その場所の虫歯の治療だけをしてほしいと言われても、なかなか困るということです。例えば、左下のその奥歯に詰め物をしてほしい。大きさとしては、3ミリ程度とか、あるいは矯正治療中に力がかかるので、しっかりとしたかぶせもので治療してほしいし、根の治療もやってほしいなど具体的なことが指示された場合にはそれをその通りにやります。しかし指示がなければその虫歯の担当歯科医は、多分このようにしたほうが良いのではないかと言う矯正治療を想像した上でやっていきます。と言うことから、できれば矯正歯科医院の方から紹介状をもらってきてほしい、と言うことをお伝えしました。

さらに2番目の一般歯科医院で虫歯の治療が必要は無いのではないかと言うことを言われた、ことに対しての説明としては、矯正治療と言うものはいろいろな流派があり、やり方が必ずしも皆さん一緒ではないので、どのようにやっていくかと言うのが人それぞれ思っていることが違うために、この程度の虫歯だったらやらないほうがむしろいいと思う先生もいますし、逆に早期にいったん全部借り詰めなどに変えてからやられる先生もいます。矯正治療が全て終わってから改めてセラミックに置き換える、そういう先生もいます。そのようなことから2番目の先生は、おそらくこの程度ならやらなくてもいいと思ったか、はっきりしないことを介入するのは良くないので、まだやらなくていいと言う判断をしたのではないかと思われます。

そしてこの患者さんにカウンセリングをすることになり、当日カウンセリングも行いました。その中でもし当院で矯正治療行った場合は、どのようになるかと言うことを少しだけ説明しました。それはすなわち矯正と虫歯治療、歯周病などの予防処置をすべて並行して行うと言うことです。当院の考え方としては、歯周病の処置やクリーニングだけをどこかでやるとか、矯正の治療だけをどこかでやるとか、虫歯の治療だけをどこかでやると言うような分業はあまり良くないと考えているのです。例えば目の事は眼科、鼻の事は耳鼻科と皆さん思いますよね。これは確かにその通りです。明らかに場所が分かれているのでそれでいいと思うのです。しかしお口の中の事ですので、お口の中の歯を1部の人が動かし、虫歯の治療で形を1部の人が動かし、それを付随して守っている歯茎の状態を他の人が管理すると言うのはちょっと無理があると私は思うのです。針金をつけたり動かしていく中で、歯周病の程度が刻一刻と変化したりすることもありますし、歯が大きく曲がっていれば歯茎もついて来ず、歯茎が歯周病でなくても少しは減ることもあります。このようなことをそれぞれ別の人が経過だけを見て判断するのは難しい部分もあるのです。ですので、お口と言う意味では1つの単位で一通りのことを見るのが基本だと考えています。先ほども少し書きましたが、特に大人の矯正治療の場合は矯正治療が終わってからかぶせものや詰め物を直すことがよくあることなのです。それは以前にもここで書きましたが、皆さんも想像すればわかることなのですが、今現状、歯が曲がっていて、そこに詰め物やかぶせものをして歯を移動していけばその曲がったところに合わせて治療されたものは歯が動いた後では形を直さなければ良くないと言う事は起きる可能性が多分にあるわけです。ですので、歯の治療というものが必ず矯正と組み合わせになってきます。その時に最初にどのように直すべきなのか、あるいは途中でどのように直すべきなのか、そして最後にどのように直すべきなのかさらには終了後もメンテナンスでどのように守っていくのかと言う総合的なことを考えています。

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