先日親子で矯正治療を受けたいと相談された方がいました。
娘さんはワイヤーをつけるのはどうしても嫌で自分は絶対にマウスピースがいいとおっしゃられていました。一方お母さんのほうは食事の準備などいろいろあるし取り外しよりも針金をつけていたほうが楽だと思うから私はそっちがいいと。
インビザライン矯正(マウスピース矯正)とは
インビザライン矯正と言うものがあります、あなたは聞いたことがあるでしょうか?
マウスピース矯正の1種で半透明色のマウスピースをはめて歯を動かしていく方法です。マウスピース矯正は様々なタイプがあり、そのうちの1つがインビザラインと言う名前です。
この矯正方法は今までの針金を用いる矯正方法と違い、基本的にはお口の中に針金をつけたりをしないで歯を移動させていきます。そうなると今まで針金をつけることがとても嫌だなぁと思ったり、針金が付いていて歯磨きがとても難しいと感じたり、あるいは歯磨きが不十分で金具や矯正器具のキワか何かが虫歯になってしまったり、歯周病になったりなど、そのような点を考えると、有利かもしれません。
そして何よりこのマウスピース矯正を選ばれる方の最大のポイントは半透明色でそれをはめてみても一見他人から見てあまり目立たない、すなわち見た目です。中学生など針金をつけていることを他人に見られたくない、自分はそんなにを気にしていないがもしかしたら人から見てどう思われるのかとても不安である、どうしても気になってしまう、など様々な心理的な理由で針金をつけずにできればマウスピースでできるならそうしたいと言う人が結構いたりするものです。
インビザライン矯正(マウスピース矯正)のデメリット
このマウスピース矯正の最大の特徴の1つは目立たないと言う事なのですが、もちろん弱点もあります。少しそれに触れたいと思います。
今から言う事はとても当たり前のことなのですが、その当たり前のことが実際想像がつかない方が結構いたりするので、よくそれを充分理解した上でマウスピース矯正を選ぶべきです。
毎日20時間以上、装着しなければならない
マウスピース矯正はマウスピースをはめていなければ歯は動きません。マウスピースは1日24時間のうち20時間以上は必ずはめている事ではじめて歯が動くとされるという矯正方法です。1日のうちほとんどでマウスピースをはめていると言うことです。仕事があれば会社に行ってもはめている、学校に行くのであれば学校でもずっとはめている。
逆にどんな時に外して良いのか、それは歯磨きをする時とご飯を食べる時です。そうすると1日のうちに歯磨きの時間とご飯の時間がどれぐらいあるかと言うことになりますが多分通常の生活を送っているのであればそれはせいぜい2時間の範囲内ではないでしょうか。そうすると24時間のうち22時間はマウスピースをはめていられるはずです。
そう考えると必ず20時間以上はめている事はできそうなのですが、それでも人間ですので、なんとなく外していたとか、油断してはめるのを忘れていたとかいろんなことが起きるわけです。そうすると歯は予定通りには動かなくてイマイチの結果になってしまいます。
細長い小さいスティックを1日5分程度噛む必要がある
マウスピースを馴染ませるために細長い小さいスティックを噛む、時間にして1日5分程度なのですが、毎日繰り返すと言う時間があります。これは夜とかに家で5分ほどそのスティックを噛んでもらいマウスピースを十分に馴染ませることを繰り返し行っていきます。
もしこれをやっていないとマウスピースのはまりがいまいちで、なんとなくずれていき、1ヵ月2ヶ月と経てばやがて大きなズレになっていくわけです。そうすると予定通りには動かず残念な結果になってしまいます。
このスティックを噛むと言う作業はそんなに難しいことでは無いのですが、逆に簡単だからこそサボってしまってはとても残念な結果になるのです。毎日5分、これを仮にまとめて1ヵ月分をまとめてある日24時間ずっと噛んでたよという日が1日あったとしても、それでは全く意味がありません。毎日コツコツと続ける事が大事なんです。
繰り返しいます、とても簡単なことです、誰でもできるでしょう。やれと言われれば、ほとんど誰でもできるのですが、簡単だからこそついつい「まぁいいか」と思って明日にまた伸ばし明日に伸ばし、そしてついに1週間やっていなかった、1週間も経つと0.2ミリほどマウスピースの入りが悪くなっていてちょっとずれているかもしれない、どうしようということがやがては大きな誤算になっていきます。
まとめ
このマウスピース矯正は大人の方が自分でお金を払って受ける場合には割合真面目に入れていることが多いですが、子供の場合は親にやれと言われてやっている子もいるので、そうなると成果がいまいちな場合もあったりもします。また少数ですが大人でも真面目に入れてなくてなんとなくで終わってしまったと言う人もいます。
矯正治療はアメリカやヨーロッパなどの製品や技術を利用していることが多く、とてもそもそもが高額なシステムです。ですので必ず自分のためにしっかりやるんだと言うことを充分決意の上受けることをお勧めします。