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埋まっている歯を引っ張り出す矯正をしている患者

埋まっている歯を引っ張り出す矯正

2024年10月6日

現在矯正治療を受けている患者さんで、左上の八重歯が歯茎の中に埋まっている患者さんがいます。この患者さんの埋まっている歯の矯正治療法について少しお話をしていきたいと思います。
実は歯が埋もれていて、なかなか出てこないと言う患者さんは時々見えます。人数にして10人に1人ぐらいだと思ってください。10人に1人と言うと珍しいと言うよりはよくあることなのです。そしてその埋もれている場所は様々ですが、よくある場所としては上顎の犬歯、糸切り歯ですね。そして上顎の小臼歯、さらに下顎の奥の大臼歯です。また子供の歯自体が完全に埋もれているわけではないが、なかなか出て来れないと言う状況のこともあります。
そしてこのような歯茎の中に完全に埋もれている、あるいは半分ぐらい顔を出しているような時、それを引っ張り出してきれいに並べてあげたいわけです。自分の使うべき歯を全て上手く並べれば良い噛み合わせとなるわけです。そのためにどうするかということです。
1つには、そもそも埋もれてしまいそうなことを事前に予測してそうならないように、小さい子供の頃から予防矯正をやるのが1番理想でしょう。例えば5歳6歳の時にお口全体のレントゲンを撮っている患者様は多いのですが、その時点である程度これは引っかかるかもしれないと言うのは予測がつきます。そして多くの子供が最近では顎が小さいので、埋もれないにしても、歯並びがずれたりする事はよくあることなのです。この時期くら対応、対策です。
そしてもう一つは、もう結果的に埋もれてしまっていて、今からそれを何とかして引っ張り出してあげたいと言う状況になった場合です。
今回の患者様は、右上の犬歯が歯茎の中に埋もれていて、全く外には出ていません。しかし、ほっぺた側の歯茎の表面がちょこっとだけふっくらとしていて、おそらくこの奥のほうに歯が埋まっているのであろうと言う雰囲気だけはあります。またレントゲンを見てもそれはわかります。さらに詳しく場所を正確に知るためには、CTと言うレントゲンを撮ればわかります。これは歯茎や骨の中が断面図を調べることができるので、かなり正確です。特に深く埋もれている場合、通常のレントゲンを撮っただけでははっきりとわからないことがあるのです。それはほっぺた側にあると思われるのか、逆に顎の内側に埋もれているのか、この場所がわからないと引っ張り出すにしても、どのような手法を用いるかが変わってくるからです。ちなみに、ほっぺた側に埋もれている場合は、割と引っ張り出すことが可能であり、大抵の場合は何とか時間をかかっても出てきます。一方で、顎の内側に埋もれている場合、これを引っ張り出すのは非常に時間もかかり難しいです。もしくはその他様々な血管や神経の構造物と引っかかりどうしても引っ張り出すことができないと言うこともあり得ます。
さて今回右上の犬歯を引っ張り出すために、まず最初に歯全体に針金ブラケットをつけています。引っ張り出すのは1本のその犬歯だけなのですが、全体に実は針金をつけているのです。それはどうしてでしょうか?
引っ張り出すための場所を十分に確保する必要があるからです。いくら引っ張ってもその犬歯の歯が入るためのスペースが十分に空いていなければ上に出てくる事は不可能なのです。ですから1本だけ直せば良いいいからと言うような矯正治療は基本的にはないのです。あと歯と言うものはすべてでバランスをとっていますから、1本だけが綺麗だとかきれいに見える曲がっていないと言うような話ではなく、全体としてどのように調和をとっていくか、その人らしく。ということなのです。今回の場合、右上の犬歯の場所のスペースは2ミリほど足りないので、それを上顎の歯全体で少しずつ譲り合ってその場所を作っていくわけです。たった2ミリと思われるかもしれませんが、その2枚がずれているために、結果的には全体の噛み合わせが少しずつ傾いてずれて噛んでいるわけです。そしてこれは噛めば噛むほどどんどんずれていくと言う状況なのです。だからしっかり治してあげる事はとても意味があることです。そしてこの患者さんはまずスペースを作ることからスタートし、スペースが充分できたら、埋まっている犬歯を引っ張り出すわけです。この際には中に埋もれてますから、麻酔をして歯茎を切り、一旦中の状態を確認していくわけです。そして、埋もれている歯に金具をつけ、針金を引っ掛けて外の全体についている針金と結んで引っ張っていくわけです。

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