歯が悪いということは、危険です!そして全身疾患の予防の入り口は歯を守ることです
こんにちは、お元気にお過ごしでしょうか?あなたは国民皆歯科検診という言葉を聞いたことがあるでしょうか。ここ1年位で国会などで取り上げられている内容です。すべての国民が歯科の検診を行い、歯の予防をした方が良いと言う考え方をもとに作られています。これはどういうことでしょうか?
例えば、今現状、国レベルやその地域都道府県や市レベルなどで様々な医療の検診が行われています。簡単な例を挙げると、メタボリックにならないよう、糖尿病に関して検診を受けよう、血液検査等用いて、定期的な健康診断を受けようなどです。このようなものは国やその地域の行政の補助の予算がついて、国民が1部負担もしくは無料で受けられるようになっています。そしてそのようなことを国が旗を挙げて国民に進めていくわけです。そうすると無防備な状態で、いきなり病気になって、高い医療費がかかってしまうというようなことにならないように、ということなのです。普段から悪くなる前に早期発見をしよう、予防をしようという考え方です。
このような早期発見や予防という概念は昔は全くなく、病気になってから初めて病院に行く、悪くなってから、病院に行って検査をしてみたらとっても悪かった、という状況だったかと思います。ですがどうでしょう、ここ数年は大抵の人が健康診断を受けたり、個人で人間ドックに行ったりといろいろなことをしていると思います。そうするといろんな検査を受けることによって病気が発見される。あるいは病気の可能性があるので、今から少しずつ気をつけていくということになるわけです。
もし骨粗しょう症のリスクがあれば、そのような薬を早めに飲み始める、普段から食生活に気をつける、適度な運動に心がけるなど、そのような行動に変わっていくわけです。そしてその結果、大腿骨骨折など大きな病気を未然に不足防ごうと言うわけです。
では、この国民皆歯科検診に関して考えてみると、歯の健康や歯の定期的な検診はどれぐらいの人が受けているでしょうか?たまに歯科医院に行き、歯の検査を受けているという人は、様々な統計から15%にも満たないと言われています。歯科医院に行くのは歯が痛くなった、詰め物が取れたなど何らかのやはり理由があって初めて行っているということです。悪くなくても定期的に行っている人はかなり少ないです。悪くなる前に定期的に検診に行き、未然に防ぐということは非常に意味があるかと思います。が、今回これを国を挙げてどうしてやろうとしているかというのには、実は大きな理由があります。それは様々な病気の原因のスタート、初期症状はお口の中をきれいにすることによって、お口の中を良い状態にすることによって防げる可能性があるということがだんだんわかってきたからです。
80歳になって歯が20本残っている人と80歳になって歯が5本ぐらいしかない人この2人を比べてみると、やはりはが20分本残っている人は健康的であり、あまり病気には罹患していません。一方で、歯が5本しかない人は様々な病気にかかっていて、何度も入院をしていたり、たくさんの病院にかかっていたりします。このようなことから歯が丈夫であれば、余計な医療費を支払わなくて済むということが言えるのです。
すなわち今、日本社会は極めて多くの莫大なる医療費に悩んでいるわけで、この医療費をどうしたら抑えられるかということが様々な観点から考えられ、実践が行われてきたのです。そしてその中で健康な状態である、すなわち、お口の中が健康な状態、歯がたくさんあるような状態であれば大抵の病気にはかかりにくいということが統計的にわかってきたため、国民の歯を守ることが最も実は近道であると言う戦略になったわけです。
大きな病気になって、それを治すための医療費を使う、もしくは様々な特殊な手術をより先進的に行うという努力よりはもっと簡単で入り口部分にあるお口の健康を守るというところをしっかりと押さえていこうと言う方針なのです。
あなたも自分のお口の健康をぜひ守ってください。口の健康は単に食事がおいしいということだけにとどまらず、ご自身が様々な病気にかかりにくいと言うとても大きなメリットがあるのです。
歯科医師による検診と歯科衛生士による予防処置を両方受けるとより安心です。