「針金のない入れ歯・2」
(9月号から続き)
又、入れ歯の針金が目立って見えてしまう事が嫌だという方がいます。
部分入れ歯には自分の歯にひっかける構造があり針金でできています。
前歯に針金をひっかけると目立つ事がありためらわれる訳です。
奥歯でも見えることがあるので針金は嫌とさえ言われる事もあります。
しかし針金をひっかける場所が前歯しかない場合、これはもう前歯、見える所に針金をひっかけるしかないんですね。
ところが、それを解決するためにひっかけの針金を使わないタイプの入れ歯が最近は段々増えてきています。
ひっかけ部がピンク色のプラスチックでできていて、あまり目立ちません。1m以上離れていれば、人に見られてもまずわからないと思います。
(30cm位でもわからない場合が私的には多いと思います)
針金がどうしても嫌だという方は、このピンク色のプラスチックタイプを一度検討してみると良いでしょう。
(このピンク色のプラスチックタイプはどんな症状の場合でもできるわけではないのでよく担当の先生と相談する事が大切です。保険外の費用もかかります)
そして、ここまでピンク色のプラスチックタイプの入れ歯を持ちあげておいて、もう一つ伝えておきたい事があるのです。
それは針金タイプの入れ歯の方が頑丈な場合が多いという事です。
頑丈を第一に考えた場合は金属をたくさん使ったタイプの方がしっかりしていますので、入れ歯といっても種類がたくさんあり、自分に何が一番合っているのか、自分が何を重要と考えているのかによって選択となってくる訳ですので、よく相談して進めていく事をお勧めします。
最後になりますが、お口の中はその人の人生の歴史です。長い長い年月を経て今の状態に至っています。
歯を失って入れ歯を入れている方もその状態になっていくのに実に長い月日があったはずです。
それが一週間・二週間で全く元の様になるという事はありません。
自分の体を大切にして、元気で楽しい日々を過ごして下さい。