「矯正治療はいつから始めるとよいか・2」
(8月号より続く)
ちなみにそれ以上年齢が上がってしまっても治療は行われますが、便宜的に歯を抜いて、すき間を作る必要がおきたり、さきほどの手術(入院が必要な手術)が必要になったりと、治療内容がより複雑になり、また、治療後の完成度が落ちてきます。
次に2番目に顎が小さくて歯並びがでこぼこしている場合。
このような場合は、最近の人にとても多い傾向です。理想は小学校2年生ぐらい(8才)から始めるとよい場合が多いです。
この場合は顎が小さいために、せっかく生えてくる大人の歯がうまく並びきらないので、まず、顎の骨格自体を正しい方向に成長促進させます。
顎のカーブをより大きく成長促進する装置を使います。
特に下顎は効果が出るのは、小学校2~4年生ぐらいのわずかな期間で、これを逃してしまうと、歯を抜いてすき間をつくる治療になるかもしれません。
3番目に、出っ歯の場合。上顎も下顎も小さくはないが上の歯が出ている場合。
この場合は、スタート時期を先に紹介した2つの場合よりも遅くすることが可能なことが多いです。
具体的には、小学校4、5年生ぐらい。
以上、いつスタートがよいかの時期の説明をしてきましたが、最後に一つ大切なことを付け加えます。
矯正治療のスタートの前に診査、診断があります。
これは「いつやるか、今でしょ!」の通り、はやく、今すぐ行った方がよいです。
いつスタートすべきかにかかわらず、診査、診断は早く受けることがよいと思われます。
あせらず、余裕をもって安心して健康的な生活を送りたいものです。