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歯ッピーになる歯のはなし・その125~知多ホームニュース平成29年7月中旬号掲載

2017年7月24日

「歯並びと遺伝」

 

 こんにちは、7月です。いよいよ暑くなってきました。お元気にお過ごしでしょうか。

 ヒトの歯や歯並び、咬み合わせ、歯の強さなどは遺伝に大きく依存しているということが言われてきました。

しかし、最近では、そうでもないという説が学会等で発表されていることが多いです。

 よく院内にて母親から「子供は父に似て歯並びが悪い。出っ歯だ。」などと聞きます。

歯並びが悪い原因は遺伝なのでしょうか。

歯並びの悪い原因は、そもそも骨格つまり骨に原因があります。

もっと具体的に言えば、顔のアゴの骨が小さいということです。

アゴの骨が小さくて、そこに無理に歯が並ぼうとするので、例えば出っ歯になってしまうという結果です。

 では、アゴの骨が小さいのは遺伝だけなのでしょうか。

最近の知見では子供の生活習慣に原因があると言われています。

現代の生活では、一昔前に比べしっかり咬むということはなく、アゴの骨のまわりの筋肉が鍛えられることは随分減っています。

骨がしっかり成長するには、その骨に付着している筋肉を使う、鍛えることが大事です。

子供の場合、特に母乳で育ったか、また離乳食と称してやわらかいものばかりを与えられ、乳歯の生える6ヶ月からほとんど歯で咬むということをしないまま育っていってしまっていることが問題としてとらえられてきています。

すなわち、歯並びに関して言えば、歯並びが悪い場合矯正装置さえ入れれば歯は治るのではなく、アゴのまわりの筋肉を本来の正しい状態、機能、強さに回復していくことが大事なのです。

アゴのまわりの筋肉を正しい強さにトレーニングする。しっかり咬むこと。

他にも舌の動きはどうか。鼻で息ができるか、このようなことも歯並びに大きく関与しています。

舌は筋肉です。舌の癖が悪い場合、歯並びを崩していきます。

 ではまた次回、舌でおいしいものを味わうだけでなく、舌の筋肉としての役割を話したいと思います。

 

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