「小児糖尿病キャンプ」
こんにちは。9月です。台風一過も去り、暑さも去り、もうすぐ秋です。さて、私は先月8月にサマーキャンプボランティアに参加してきました。
糖尿病一型(小児糖尿病ともいいます。)の子供たちのキャンプです。全国で夏に行われているもので、東海地区では三重県四日市少年自然の家で行われました。
糖尿病と聞くとあなたはおそらく太った人の成人病と思われるかも知れません。一般的には、その成人型糖尿病はよく知られています。食事の不摂生や、運動不足でなるものと思います。それは二型と分類されているものです。
一方一型糖尿病は、幼児、子供の頃になってしまう病気で、原因ははっきりわかっていません。すい臓でインスリンを出す力が弱まってしまい、子供の頃から毎日、インスリン注射を打つことが必要となります。決して過食や運動不足でなってしまうものではないのです。またこの一型糖尿病はとても珍しい病気で、なじみがないものです。小学校3校あると1人いるくらいの頻度ともいわれています。そのため保育園や小学校など受け入れる側は、糖尿病と聞くとどう受け入れてよいかわからないことも多くあります。それくらい多くの方に実態の知られていない病気です。
このキャンプの目的として、同じ病気の仲間が集まり情報交換をする、励まし合う、学ぶということがあります。特に今回、私は親子参加のチームと一緒に時間を過ごしました。幼児から小学校低学年のチームで、そもそも糖尿病一型のことを知らず不安を持っている親子さんに安心してもらうために、基礎的な医学知識を学んでもらう場になっています。インスリン注射を毎日打つこと以外ほぼ普通の生活が送れ、運動もできるし食事も普通に摂れます。寿命が短いなどということもありません。
歯科医師として私はこのサマーキャンプ中、お口の検査、そして親にお子さんのお口についての悩み相談、歯みがき指導を主に行いました。みんな普通以上に元気な子ばかりで、昼にかまどで火を焚いて一緒にみんなでピザ作りをしました。とても楽しいひとときでした。みんなピザを食べ終わると、食器、調理器具の片付けは大人の仕事で私と子供達は歯みがきタイムです。テント近くの木かげに集まり子供達と青い空の下、歯みがきをずーっと続けたのでした。